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ドジャース・大谷翔平が二刀流解禁　いきなり156キロ！　641日ぶり実戦形式で「エグイ球」

　米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手（30）が右肘手術後初となるライブBP（実戦形式の打撃練習）に登板し、エンゼルス時代の2023年8月23日のレッズ戦以来、641日ぶりに打者と対戦した。

　延べ5人に22球を投げて安打性の打球は1本、2奪三振で術後最速の97マイル（約156キロ）を計測。

　4時間半後のメッツ戦には「1番・DH」で出場し、一回に千賀滉大投手（32）からメジャートップタイとなる18号ソロを放った。

　敵地シティ・フィールドのマウンドに立つ姿に全員がくぎ付けとなった。大谷が2023年9月に2度目の右肘手術を受けて以降、初めて打者相手に投球。

　捕手の背後とベンチ前に選手、関係者がズラリと並ぶ中、大谷は笑い声を響かせ、誰よりも楽しそうだった。

　「納得できる内容だった。最近あまり投げていなかったので、自分が投手をやっているというのを若干思い出せた感じがある」

　エンゼルス時代の23年8月23日のレッズ戦以来、641日ぶりの打者との対戦を冗談交じりで振り返った。

　金慧成（キム・ヘソン）、ラッシング、元捕手でゲームプランニング＆コミュニケーションコーチのJT・ワトキンス氏と計5打席対戦し、安打性は1本、2奪三振で直球は術後最速の97マイル（約156キロ）を計測した。

　カーブを除く全球種を投じ、制球も安定。金慧成が放った投ゴロをさばくとグラブをたたき、ワトキンス氏から空振り三振を奪うとガッツポーズを披露した。

　ツーシームはベース中央から右打者の腰元をえぐるような軌道を描き、スプリットは捕手が捕球できないほどの落差を見せた。

　プライアー投手コーチは「エグイ球を投げていた」と評価し「両サイドに球を動かせていた。球質が素晴らしく、スプリットは88マイル（約142キロ）が出ていた」とホッとした表情。大谷自身で投球を組み立てるなどブランクを感じさせなかった。


　投打二刀流復活の「Xデー」が見えてきた。

　ロバーツ監督は次回は土曜日の31日にライブBPを実施する予定とし、それ以降も週に1度、実戦形式のマウンドで段階を踏む見込みだ。

　今回のライブBPは日曜日の登板となったが、これまでのブルペン投球は土曜日。7月15日のオールスター戦後の後半戦での実戦復帰を予定しており、最初の土曜日となる後半戦2戦目の同19日（日本時間20日）のブルワーズ戦での投手復帰が自然な流れだ。

　後半戦の初戦で山本が先発する可能性は十分にあり、佐々木も近日中にスローイングを再開予定で前半戦中の復帰が有力。後半戦からは待望の「侍ローテ」が完成する。

　投げて、打つ－。二刀流復活への序章を見せた。ライブBPから4時間半後。メッツ戦に出場した大谷は、一回に先頭打者本塁打を放った。二刀流のバイオリズムに乗せられたように、飛距離411フィート（約125メートル）の特大弾を右翼2階席にたたき込んでみせた。

　昨季初めてポストシーズンの舞台に立ったが、マウンドには立てなかった。

　「基本的に週1で投げられればいいと思っている。スケジュール通り復帰して、チームの戦力になれれば、その先が見えてくる」と今後を見据えた大谷。25年は完全体の姿でワールドシリーズ連覇に挑む。